19日のアメリカ・ニューヨーク外国為替市場で、円相場が戦後最高値の1ドル=76円25銭を更新し、一時75円台に突入した。しばらく歴史的な円高水準が続くとの見方も出ている。
19日のニューヨーク外国為替市場では、円を買う動きが強まった。アメリカの景気の先行きに対する不安が高まっていること、世界的な株安への懸念が依然として根強いことなどから比較的安全な資産とされる円に資金が流れ込んだ。円相場は一時1ドル=75円95銭まで急騰し、東日本大震災の直後につけた1ドル=76円25銭の戦後最高値を更新した。
「みずほコーポレート銀行」ニューヨーク支店・荒井守さん「日本の輸出企業の採算レートは、いずれも80円台以上になっている。この水準が続くということは、業績の下方修正につながる可能性もある」
行き過ぎた円高は、震災からの復興途上にある日本経済に打撃を与えるおそれがある。しかし、アメリカの景気がよくならない限りはドルを買う材料がないと指摘する声もあり、歴史的な円高水準はこのまま続くという見方が広がっている。 |